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治療効果を高めるために

治療後の注意

 鍼灸をした後は体内の気が動いています。はりやお灸の効果をより安定させるためには、施術後の状態のまま体内の気をあまり動かさないようにすると良いです。つまり、治療後すぐに入浴したり、激しい運動や強く緊張すること、頭や気を使うことなどは避けると良いでしょう。

 はり灸後に疲れや眠気、だるさなどが起こることがあります。鍼をすることで身体が緩み、素の状態が出てきます。また生命力をしっかり回復したい箇所に集めることができているために、だるさや疲れが起きているとも言えます。この場合は決して無理をせずゆっくりと休息をとるようにすると良いです。

生活改善が重要

 自分の生命力を上げていくためには、毎日の食事、運動、睡眠などの生活習慣が大変重要な鍵となります。たった数回の治療よりも、日々の習慣が体に与える影響の方が断然大きいのです。壊す方が大きければ、それだけ治療の効果が追いつかずその意味はなくなってしまいます。

 また治療をして体が楽になってくると、かえって無理や不摂生を重ねてしまうことがよくあります。ここで少し我慢してしっかり摂生すると一段体調が良くなるでしょう。

 来院するたびに自身の体や生活を振り返り、それらを改善させていくことが、より治療効果を高めることにつながります。

 一緒に頑張っていきましょう。

来院頻度・期間について

 基本的に来院頻度と鍼灸の効果は比例します。来院頻度が高いほど、その間隔が短いほど治療効果が期待できます。

 

 来院頻度があまり空いてしまうと治療効果の積み重ねができません。そのため治療後はすっきりとして、楽になったような気がするけれど、慢性的な症状の改善には至らず、結局鍼灸治療には効果がない、という結果に終わりかねません。症状はいわゆる氷山の一角であり、その下にはもっと大きな問題が積み重なっている場合がよくあります。

 またよくあることですが、はりやお灸を受けて楽になったのでさらに無理をしてしまい

 

 回復には年齢や生命力の強さ、問題の深さなどが関わってきます。体力があり問題がそれほど深くない場合、または回復傾向にあった場合は回復が早く期待できます。逆に体全体が弱っている、問題が深い、悪化傾向にあった場合はやはり回復には時間がかかります。

 

 長い間かけて壊してきた体を建て直し慢性症状を変えていくためには、当然それなりの時間と根気が必要となります。

 

 鍼灸治療は決して魔法ではなく、地道に現実的に少しずつ生命力を高め、自らの力で改善させていく治療です。鍼灸で治すのではなく、治すのは自分の力なのですね。

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